書くこともないので正ヒロインであるルミナルートのEDでも貼っときますか。
通常ED…
村の片隅では子供と遊ぶ夫の優しい声が聞こえる。黄昏を知らせる橙色の光が洗濯物を持ち帰る彼女の髪を明々と染める。
狩人である彼か、自警団くらいしか未だ寄り付かない離れの森から気配がした。彼女はそちらを見るや、籠を放り出して駆けだした。
***
我が子と共に妻の帰りを待つ。ようやく足元もしっかりしだして、安心して手を離せるようになった。女の子だ。これほどに愛おしい存在があろうかと頬が緩む。
遠くから、久しぶりに彼女の大きな声がした。飛び切りの嬉しさの詰まった声だった。娘の手を取り、母の帰りを迎える。その彼女もまた、誰かの手を取っていた。
見覚えのあるシルエットだった。
どんな気持ちだと表せばいいのだろうか。手の届く距離まで近づいたその人も同じ気持ちだと、そう感じた。
何かを言おうとしたその口が一度開いて、そのまま閉じた。
その弱さは自分も持っていて、彼女も出会った時から持っていた。彼女の手を引いたのはそれに親近感を感じたからだったのか。
先に口を開こうと思った。
「おかえり、アーミラ」
一瞬うるんだように見えた瞳の輝きは、その笑顔の奥に消えていった。
「――ただいま」
/後日談…ラドル・ルミナ夫妻の一人娘はアーミラを慕い、幸せに過ごす。その後の大戦にも大きな影響を受けることなく村は存続。親子に災いは無く、周囲も平和。アーミラは生涯未婚。アーミラの幸せを考えれば幸福度:中といったところか。